- 企業IT動向調査2022、IT設備投資予算が過去2番目
- オフィス向けプリンター複写機販売動向回復鈍い
- 証券ジャパンは日本株に割安感を指摘
- SQ値が日経平均株価の上値抵抗帯になる
- 海運株の上値目処、日本郵船株価1万7200円?
- 中国人民銀行総資産が史上最高水準まで拡大
- MSCI新規採用銘柄に商船三井
- 投資銀行の為替相場見通しレポート
- コモディティ関連銘柄に注目
- バリュー株・割安銘柄への投資優位性
- 不動産投資の注目点-商業施設、ホテル、レジャー施設
- 銀行株はディフェンシブ銘柄として機能している
- 北米スマートフォン生産好調から注目する日本株
- みずほ証券は日経平均株価2万4500円まで下落予想
- クレディスイスがキーエンス株をトップピック
- 高利回り銘柄・来期最高益更新期待銘柄ピックアップ
- 債券から株式へ投資資金がシフト株式投資の価値がある
- 日本都市ファンド、野村不動産マスターを買い推奨
- 3月中旬に信用取引の6カ月期日明け
- チャート分析から株価上昇注目銘柄
企業IT動向調査2022、IT設備投資予算が過去2番目
モルガンスタンレー情報技術(IT)セクターのレポートでは、日本情報システム・ユーザー協会の需要調査「企業IT動向調査2022」で、2022年にIT予算を増額させると回答した企業の割合は、過去2番目の高水準になったと指摘。
株価は、短期的に地政学リスクや米金利などのマクロ動向に左右される部分はあるものの、IT市場の回復確度は高いとみて、業界投資判断「アトラクティブ」を継続。
個別銘柄選好順位を、富士通>野村総合研究所>NEC>NTTデータの順に設定しています。
オフィス向けプリンター複写機販売動向回復鈍い
精密(事務機)セクターのSMBC日興証券レポートでは、ハード全般で部材不足を主因に供給制約が継続し、インクジェットプリンターやレーザービームプリンターの消耗品特需恩恵は一巡、複写機の回復も鈍かったと指摘。
為替は特に対ドルで円安メリットが出たものの、原材料高/物流費増の逆風が大きく、コロナ影響から急回復した前年同期との対比で「微増収ながら減益」と解説。
業種格付け「中立」を継続。個別では、富士フイルムHDとセイコーエプソンを「業界内では相対優位」と評価しています。
証券ジャパンは日本株に割安感を指摘
証券ジャパン日本株投資情報による見通しでは、日経平均株価の下値メドとしてコロナショックの安値から昨年高値までの上昇幅に対する3分の1押し水準25964円や38.2%押し水準25277円が意識されると指摘。
それでも、安値を付けた1月27日の日経平均予想PERは12.99倍、PBRは1.19倍と、バリュエーションから日本株は極めて魅力的と解説。
証券ジャパンは参考銘柄として、マネーフォワード、日本特殊陶業、東京製鉄、TDKを紹介しています。
SQ値が日経平均株価の上値抵抗帯になる
日経平均テクニカル分析では、先週末に算出された2月SQ値(日経平均27835.6円、TOPIX1965.67ポイント)が当面の大きな上値抵抗線になるとみずほ証券は指摘している。
1月の下落に対するリバウンド局面は終了、下落第2波の調整局面に入ると考え、来週にかけて日経平均株価26500円やTOPIX1900ポイントを下回り1月安値に接近する動きを想定。
3月は15~16日のFOMCに向け下値模索が一段と強まり、お彼岸頃に安値を形成するとみて、その場合日経平均24500円、TOPIX1750ポイント前後まで下落すると予想。
3月中下旬頃と4月中旬頃でダブルボトムを形成した後は5月から6月頃にかけ反発するとみて、日経平均株価26500円、TOPIX1900ポイント以下、特に26000円、1850ポイント以下の押し目買いが有効との見解です。
海運株の上値目処、日本郵船株価1万7200円?
SMBC日興証券海運セクターのテクニカルでは、9月高値から急激な反落が生じたものの、昨年11月までにプルバックが一巡し、その後の値固めが進展していると指摘。
今後は早晩、9月高値を上抜いて、2段目の上昇波動へ移行する可能性があるとみて、日本郵船は当面12700円、先行き15600~17200円までの上昇もあり得ると予想。
商船三井は当面11760円、先行き14000~18630円、川崎汽船は当面9990円、先行き1110~12820円まで上昇する可能性があると試算しています。
中国人民銀行総資産が史上最高水準まで拡大
東海東京調査センターによると、中国の新規融資額&資金調達金額が最高水準を更新したことを受け、12月段階で中国人民銀行総資産が史上最高水準まで拡大しているのため、1月はさらに増加している可能性が高いと指摘。
中国の流動性拡大が世界株価をさらに押し上げるシナリオは十分にありそうとの見方で、日本では日銀が0.25%で無制限に買い入れる指値オペの実施を発表したことに着目。
2018年7月に指値オペ実施後決定会合で上下幅を拡大する政策修正を実施したことを踏まえ、今回の長期金利上昇圧力は強いと考え、「指値オペに執着するようなら流動性拡大が株高につながるシナリオもあり得る」との見解を示しています。
MSCI新規採用銘柄に商船三井
大和証券では3月のSQは裁定解消売りになると懸念を示しているという、3月末ごろに日経平均臨時が見込まれており、4月~6月のTOPIX浮動株比率の厳格化も理由として挙げられている。
商船三井(9104)がMSCI採用となったが、コンテナ市況は毎年春節から3月末に下落しやすい点を指摘している。
投資銀行の為替相場見通しレポート
JPモルガン証券為替ストラテジーレポートで、「USD/JPYが短期的に急落する可能性は否定できないだろう」リリースしたことが市場の話題となった。
世界の中央銀行が利上げに踏み切り、米国Fedni続き欧州ではECBと英国BoEがタカ派姿勢を示した。
今後ECBタカ派シフトで欧州金利上昇すればユーロファンディング通貨の魅力が低下して、日本円が利上げ折込が最も遅い通貨のため円のファンディング通貨としての需要が高まると予想している。
コモディティ関連銘柄に注目
三菱UFJモルガン・スタンレー証券投資戦略レポートではコモディティ関連銘柄に注目しているとコメント。原油価格、天然ガス、非鉄金属、農産物など幅広い商品先物やWTI原油先物価格が高値圏で推移。
個別銘柄に伊藤忠商事(8001)、丸紅(8002)、三菱商事(8058)、三井物産(8031)、住友商事(8053)などの総合商社株。INPEX(1605)、ENEOS(5020)、コスモエネルギー(5021)など石油、天然ガス関連をピックアップしている。
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バリュー株・割安銘柄への投資優位性
東海東京証券は、FRBの政策転換は世界株価にとってマイナス材料であることに疑いの余地はないものの、日本株の下げの大きさに納得がいかない投資家も少なくないと指摘。
ハイテク・グロース株比率の高い米株の急落はともかく、比較的底堅い欧州株と日本株との大きなパフォーマンス格差には違和感を持たざるを得ないとして、日本株低迷の一因として、「金融所得増税」、「四半期決算開示廃止」、「自社株買い規制」などを政権発足直後に示唆した現政権への政策不信があると解説。
足元の米株市場での物色は基本「バリュー株買い&グロース株売り」、日本でも同様の動きが確認できるとして、当面はバリュー・割安株の優位が継続すると予想しています。
不動産投資の注目点-商業施設、ホテル、レジャー施設
野村證券アナリスト不動産セクターのレポートでは、日本でインフレ期待が上昇していると指摘。
5年先5年物インフレスワップは1月31日に0.69%と、約4年ぶりの高さに達したことから、インフレ上昇局面で高パフォーマンスが期待されるのが不動産株と考え、コロナ収束期待、地価公示(3月下旬)、4月の東京都区部CPI(5月6日)、2022年度会社予想(4月末~5月半ば)など材料豊富と解説。
投資家は株主還元を強化するデベロッパーを評価する傾向が強いとみて、競争力が強い優良ビルのポートフォリオを保有しているにもかかわらず株価が割安な三井不動産、三菱地所、住友不動産に加え、株主還元に積極的で高めの総還元性向を公約している野村不動産HD&平和不動産を推奨。
新型コロナの収束次第では、商業施設、ホテル、レジャー施設など新型コロナによって業況が悪化した不動産の回復も期待できると予想しています。
銀行株はディフェンシブ銘柄として機能している
SMBC日興証券銀行セクターアナリストレポートでは、3Q決算発表で各行高進捗も、上方修正を避け追加還元なしとなったことを受け、「概ね想定線」と指摘。
堅調な業績・還元を背景に、グロース株下落時に株価のディフェンシブ性を発揮する状況が続いているとして、銀行株をアンダーウエイトにするにはリスクがある環境が続き、ディフェンシブ株としての機能もまだ続くと解説。
2023年3月期利益水準は、2022年3月期に比べて概ね横ばい圏とみて、業種格付け「中立」を継続。個別銘柄では、三井住友トラスト・ホールディングスの買い推奨を継続しています。
北米スマートフォン生産好調から注目する日本株
クレディ・スイス証券電子部品セクターアナリストレポートでは、北米スマホの生産が好調なことなどから売上高は9~11月くらいで底打ち、12月くらいから回復しつつあり、大きな調整は回避されていると指摘。
4月に入れば2023年3期のガイダンスリスクが懸念される可能性があるものの、サイクル的には2~3月ごろが株価のボトムになる可能性が高いと解説。
個別株では、村田製作所と太陽誘電の押し目買いを提案しています。
みずほ証券は日経平均株価2万4500円まで下落予想
日経平均テクニカル分析で、今週から来週にかけて先週高値と同水準の日経平均株価27600円、TOPIX1940ポイントが当面の上値、1月27日安値と同水準の日経平均26000円、TOPIX1830ポイントが下値として意識されると指摘。
下落傾向の200日移動平均線を下回っているため、日本株は2021年高値をピークとした中長期的な調整局面にあるとの見方で、200日移動平均線を下回り、デッドクロスして下落傾向にある25日移動平均線も下回っていることから、下値模索が強まりやすい不安定な状態にあると解説。
原油高は日本の景気企業業績にマイナスの影響を及ぼすとみて、3月中下旬ごろに安値を形成、日経平均24500円、TOPIX1750ポイント前後まで下落する場面があると予想しています。
クレディスイスがキーエンス株をトップピック
クレディ・スイス証券機械セクターアナリストレポートでは、原材料・物流コスト高を受け、今後、原材料高が続く場合、相対的に影響を軽微に抑えられるのはキーエンス&ハーモニック・ドライブ・システムズと指摘。
キーエンスは部材調達が難しい状況においても基本的に当日出荷体制を維持、事業基盤の強さが確認されていることもあり、トップピックの位置づけを継続。
物流費の影響度は相対的にオークマが大きいとみているものの、3Q時点で年間約5億円の費用増加要因を織り込んでいるため、今後の物流費高の影響は軽微と推測しています。
高利回り銘柄・来期最高益更新期待銘柄ピックアップ
SMBC日興証券による見通しでは、ここまでの3Q決算は通期会社計画の下方修正は電気・ガス業など約1割の企業に留まり、上方修正は商社や海運など約2割に上ったと指摘。
日本国内では、半導体不足など供給制約から自動車生産台数の見通し引き下げを余儀なくされているトヨタ自動車のコメントは「国内製造業の来期に向けた方向性を掴むうえで重要」とみて、米国では、アメリカでは10日発表の1月CPIがインフレ動向をみるうえで重要と解説。
高配当利回り銘柄として双日、住友化学、武田薬品、アイシン、電源開発を銘柄紹介。大型株としてはソニー、キーエンス、トヨタ自動車、東京エレクトロン、三菱UFJフィナンシャル・グループを銘柄紹介。
来期最高益更新期待銘柄として味の素、野村不動産ホールディングス、住友電工、デンソー、HOYAをピックアップしています。
債券から株式へ投資資金がシフト株式投資の価値がある
東海東京証券は見通し(世界)では、世界債券ファンドフローは1月第2週以降足元まで4週連続で資金が流出していると指摘。
26週累計では債券フローに半年遅行する株式フローが流入増加に転換しているため、現在は債券から株式へ資金シフトが起きている局面と解説。
市場は政策金利&長期金利が上昇しても、それ以上に強い景気&業績拡大が持続するようなら「株式投資する価値がある」と判断しているとして、債券から株への資金シフトが続くと予想しています。
日本都市ファンド、野村不動産マスターを買い推奨
野村證券リートセクターのレポートでは、複合型・総合型REITの株価パフォーマンスは東証REIT指数比でも2021年度通じてアンダーパフォーム、単純平均株価/NAV倍率は0.9倍程度と指摘。
アセットタイプの観点では、事業環境の変動が相対的に高いオフィス、商業施設及びホテル動向に市場の関心が向いていると考え、オフィスでは、各社とも実績稼働率は総じて右肩下がり傾向、不透明なオフィス市況を背景に保守的な稼働率想定を見込んでいるところが多く、募集条件の緩和を通じた稼働率向上を優先する戦略が取らえていると解説。
現行単価を引き下げることなく契約稼働率の底打ちを示すことができれば、市場の懸念は後退するとみて、個別REITでは日本都市ファンド投資法人と野村不動産マスターファンド投資法人を買い推奨しています。
3月中旬に信用取引の6カ月期日明け
みずほ証券テクニカル分析レポートでは、1月の日経平均株価はコロナラリーの3分の1押しで下げ渋ったと指摘。
長期では「上げ相場の踊り場」との見方もあるとして、2021年以降、日経平均がPBR1.2倍前後で下げ渋っていることにも着目。
日柄では、2021年9月高値から5ヶ月弱が経過し、3月中旬には信用取引の6カ月期日が明けるため、信用買い残による戻り売り圧力は徐々に和らぐと想定。
新型コロナウイルスワクチン接種進展と期日明け接近により、「日本株の下値は限定的」と予想しています。
チャート分析から株価上昇注目銘柄
SMBC日興証券テクニカルでは、2021年以降、過去数年続いた物色基調の転換が生じているため、基本的にはシクリカル株などへのシフトを続けたいと指摘。
成長株でも昨年春以降先行して下げが続いた銘柄には下げ止まりつつある銘柄も現れていることもあり、短期スタンスでそろそろ目を向けたいと解説。
長らく上昇を続けて中勢天井を打ち、株価調整が続いているとみられる銘柄としてキーエンスとダイキン工業、短期的に調整も中期的な上昇基調が継続している銘柄として、富士フイルム、トヨタ自動車、ソニーグループを紹介。
昨年秋までに短期調整が終わり、短中期両面で上昇が続きそうな銘柄として、ルネサスエレクトロニクス、三菱UFJフィナンシャル・グループ、日産自動車。
株価天井を打ったものの調整進展からリバウンドしそうな銘柄としてエムスリーを紹介しています。
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