アデランス上場廃止、2月10日つけで非上場化に
アデランス(8170)が2017年2月10日付けで上場廃止になる、同社は昨年10月14日にMBO(経営者が参加する買収)を発表していた。投資会社イングラルの子会社アドヒアレンスがアデランスをTOB(株式公開買付け)が完了。
アドヒアレンスはアデランス1株につき620円でTOBしたところ、買付け予定下限数1953万2800株を上回り11月末時点で2759万株の応募があった。TOB発表日の終値は480円(10月14日)、翌営業日17日はTOB価格にサヤ寄せするようストップ高560円まで上昇、18日にはTOB価格620円まで値上がりして2月まで推移してた。
かつら、ウィッグ業界は競争激化により低価格業者の台頭や、国内女性向けかつらでアデランスは苦戦していた。非上場化することで、より機動的な経営方針を打ち出しながら経営陣とアドヒアレンス主導の下で事業強化する予定。
アデランス非上場化に反対する投資家はTOB価格が安いと
しかし、今回の少数株主を軽視したMBOによる非上場化には問題も残る。MBOに賛同しなかった投資家の男性は、アデランス株を保有していたが株価下落によりナンピン買いをしていた。TOB価格には時価よりプレミアがつくが、それでも購入単価に届かずアデランス非上場化すると1株620円では1000万円以上の損失が出るという。
投資家の言い分は、「長期保有していれば株価回復する可能性があり、損失を免れるかもしれない。」ところが非上場化すると1000万円以上の損失が確定してしまう、TOB価格が安過ぎるというが、公正なTOBで個々の案件ごとに買取価格を変更することはできない。株式公開することは多くの株主が存在する訳だが、こうした価格変動がある株式と言う商品のリスク特性が新たな一面で問題が表面化したと感じられる。
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