英国EU離脱で暴落後の日本株は戻りが鈍い
Brexit(英国EU離脱)が国民投票で決定して、欧州発の金融ショックから2週間が経過した。2016年6月24日、日経平均株価は暴落、ドル円は急騰して1ドル=100円を割り込んだ。あれから世界はどうなったのだろう?
英国EU離脱後、2週間で世界の株式市場は
- 当事国、英国の株価は大幅高
- 米国株もEU離脱ショック前の株価水準を回復
- ドイツ株はアンダーパフォーマンス
- 日本株はBrexit前の株価水準を回復できていない
- 円高が続き「円高・株安」から抜けられない
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EU離脱問題の当事国、英国株式市場は他国に比べて上昇が一番早かった。4月から横ばいを続け、6月上旬から離脱懸念で下落開始する。情報が錯綜してボラティリティが高まり短期間でリバウンドするが6月24日の国民投票でBrexit(英国EU離脱)が決定すると急落した。
急落した日、チャートは長い下ヒゲを形成して短期間で急落前の株価水準を上抜いている。株価下落を見込んで空売りしていたヘッジファンドが慌てて買い戻したと推測される。株価上昇の背景には英ポンドの急落、ポンドは対ドルで31年ぶりの安値をつける「通貨ポンド安・英国株高」となった。リーマンショックの後にドイツ企業がユーロ安によって復活した時に類似している。
7月8日、米国株式市場はダウ30種平均株価250ドル高の1万8146ドルと大幅高、英国EU離脱前の水準まで回復した。6月の米雇用統計は非農業部門の雇用者数が前月比28万7000人増となった。市場予想では17万人増だったが、これを大きく上回る伸びを好感されて2015年5月27日以来およそ1年2カ月ぶりの高値となった。
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日本株は英国EU離脱から急落した株価の戻りが鈍い、米国株、英国株、中国株は急落前の水準を回復しているのに対して、「円高・日本株安」となっている。米利上げが遠のいたことで、より一層と円高が進みアベノミクスで「円安・企業業績好調」とのシナリオが崩れている。今後は日銀による金融緩和と米利上げによる円高トレンドが変われば、日本株が上昇する可能性がある。
ドイツDAX、フランスCACは短期間で大幅下落、英国EU離脱の影響を受けることが長期的に受けることから投資家から慎重ムードが続いている。ドイツ銀行、クレディ・スイスなどBrexitから2割以上も株価下落しており、上場来安値水準まで株価下落していることが欧州金融ショック警戒となっている。
英国EU離脱後は建設株に注目
マーケット関係者の間では6月に英国EU離脱の影響で、7月、8月は経済指標が悪化するとの見通しから日経平均株価は8月、9月に底値を試す展開を予想している。三菱UFJモルガン・スタンレー証券のテクニカル分析では重要日柄が7月~9月に底入れする時期と予想、大和証券では日経平均は根固めに向かい年末に向けて1万7000円~1万8000円を回復すると予想、野村證券では「参議院選挙後のアノマリー(7月7日レポート)」で過去12回の傾向は日経平均が選挙後3ヵ月間下落し、年末にかけて回復と分析している。
こうした環境下で日本株投資に、大和証券は選挙後に経済刺激対策と日銀の金融緩和がされやすいことから、12月高値をつけて信用期日明けになった建設株のポジションを増やしたいと、それ以外では、陸運、水産農林、サービス株に期待と紹介している
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◆英国EU離脱でどうなる日本株?緊急レポート
1)SMBC日興 英国のEU離脱、来週の見通し
2)楽天証券【緊急レポート】BREXIT投票後の日経平均
3)楽天証券【緊急レポート】英国のEU離脱が確定 これから起こることは?
4)日経平均株価は一時的に14000円近辺への下落を視野に
5)大和証券 緊急特番「英国EU離脱 市場への影響は」
6)マネックス EU離脱となった英国民投票の結果を受けて
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