東芝株急落で出来高が4億株を超え売買代金が1000億円超える

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東芝が値下がり率トップ、原発事業での巨額の減損パニック売り

東芝(6502)が前日ストップ安の余勢を駆り、きょうも売り気配スタートし続急落。午前9時15分現在、前日比56.1円(18.0%)安の255.5円まで売られ、東証1部の値下がり率ランキングでトップ。原発事業で巨額の減損を計上することが明らかになり、嫌気した売りが続いている。

29日付の日本経済新聞によると、「格付け会社ムーディーズ・ジャパンは28日、東芝のコーポレート・ファミリー・レーティング(CFR、投機的等級の格付けを付与されている企業の格付け)などを引き下げた」などと伝えている。このほか、各メディアで、取引先銀行と金融支援の協議入りとも伝えられている。

前日にシャープ(6753)と時価総額が逆転したことが話題になったが、シャープはきょうも買われている。

東芝、出来高4億株、売買代金1000億円

東芝急落出来高4億株

10時30分時点での東証一部市場の出来高は9億4200万株、売買代金が7130億円となっている。東証一部出来高ランキングトップは東芝、売買代金ランキングトップも東芝、下落率ランキングトップも東芝となっている。

東芝の出来高が4億株、売買代金が1000億円を超えて、全体の大半が東芝1銘柄でのボリュームがものすごいことになっている。




シャープが年初来高値、経営再建で東芝と明暗、時価総額逆転

シャープ(6753)が急伸。前日比22円(8.9%)高の269円まで買われ、9日につけた年初来高値265円を更新した。上昇のきっかけは、前日のザラ場に日本経済新聞電子版で、「2016年10~12月期の連結最終損益が黒字(前年同期は247億円の赤字)になる見通しを明らかにした」と伝えられことが引き続き好感されているとの見方だ。

ただ、市場ではもう一つの現実に沸いている。原発関連での減損が数千億円規模になる可能性が明らかになった東芝(6502)の急落で、時価総額が1兆3285億円を超えたシャープが、東芝の時価総額1兆3204億円を上回ったことだ。きょうの東芝は80円(20.4%)ストップ安の311.6円まで売られ、一度は同水準で取引が成立したもののさらに売られ、同水準のウリ気配で推移している。

シャープとともに経営再建による業績回復期待から買われたきた両銘柄だが、東芝に関しては投資家が完全に梯子を外された格好となり、連日の急落で安定下降のトレンドに転換している。東芝からシャープに乗り換える動きも出ている可能性がある。

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