9月相場見通し、海外投資家による買戻しと北朝鮮リスク綱引き
【みずほ】
9月の日本株見通しでは、足元の外国人投資家の売り越しが大きかったため、短期的には買い戻しが期待できると指摘。9日の北朝鮮建国記念日でのミサイル発射の可能性、20日のFOMCでのバランスシート縮小決定、28日の米国の債務上限引き上げ期限など海外に懸念材料が多いため、日本株式市場は波乱含みの展開になると見ているものの、足元の下落局面は押し目買いを勧めたいと解説。セクターでは、輸送機を「アンダーウエイト」から「中立」に引き上げ、銀行と不動産を「中立」から「アンダーウエイト」に引き下げ。電機、情報通信、化学、機械、サービスの「オーバーウエイト」と、医薬品、小売、電力ガスの「アンダーウエイト」を継続しています。
【三菱UFJ】
建設セクターのレポートでは、第1四半期のゼネコン各社の完工総利益率は、一部のケースを除いて一過性要因が一巡し、実力値が反映された決算になったと指摘。建設会社は、9月下旬から10月下旬にかけて、中間期の決算着地見込みや通期ガイダンスを修正する傾向があり、このタイミングで配当水準予想を引き上げる可能性があるとの見方で、鹿島、戸田建設、清水建設、前田建設、大成建設、高砂熱学が増額修正を発表する可能性が高いと予想。注目銘柄として、大成建設、清水建設、鹿島建設、前田建設を紹介しています。
【SMBC日興】
日経平均のテクニカルでは、国内外の政治不安や北朝鮮リスクが燻る中、下げ拡大を警戒する慎重な見方も増えていると指摘。それでも、3月以降、停滞が続いた米国債利回りやドル/円も4~6 月のボトムを下回らずに底固めが進んでいるため、米国金利やドル円が上昇基調に転じれば、日経平均も短期的な調整を終えて一段の上昇に向かうと解説。調整は19280円か18930円までで一巡するとみて、400円を超える反発が生じると、上昇再開、年末にかけて一段の上昇に向かうと予想しています。
【JPモルガン】
鉄道(JR)セクターのレポートでは、好景気を背景に、国内の鉄道輸送量が全般的に堅調に推移していると指摘。短期的には、強力なカタリストが乏しく株価が大きく盛り上がらないと見ているものの、中長期には業績安定成長が続く見通しで、バリュエーションの割安感も強いことから株価の持続的上昇が見込まれると解説。個別では、JR九州、JR東日本、JR西日本を買い推奨しています。
【SMBC日興】
自動車セクターのレポートでは、これまでグローバル全需を牽引してきた中国・米国市場は成長ペースが緩やかになり、2018年にかけても牽引役不在の状態が続くと指摘。クルマのスマホ化は自動車メーカーにとってチャンスになり得るとみて、データビジネスを新たな収益源として育てることが勝ち組の条件になると解説。業種格付けを「中立」に設定し、トヨタをトップピック、マツダも買い推奨しています。
【クレディスイス】
機械セクター(総合重機)のレポートでは、各社オフショア事業の採算性悪化、ボーイング777の減産悪影響、三菱重工のMRJ開発負担増などが響き、業績悪化&株価下落が見られたと指摘。逆に、それらリスクがなく、建設機械や射出成型機の需要増などに支えられた住友重機はアウトパフォーム基調を続けているとして、再評価には上記リスク消滅に加え、受注環境の好転(先行指標は原油価格)、円安進行などが求められると解説。個別選好順位は、IHI>住友重機>川崎重工>三菱重工の順で継続しています。
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