経済見通し新型コロナウイルスの影響
東海東京証券による日本株見通しでは、日経平均採用銘柄の1株当たり予想純利益は消費増税と米中貿易摩擦に加え、新型コロナウイルスの影響を受けた企業の早めの開示によって1300円台まで下方修正されたものの、今後の決算発表でさらに引き下げされそうと指摘。それでも、日経平均が先月19日につけた16000円台の安値は、予想純利益1100円台を先取りした安値になるため、今後の下方修正に対しては抵抗力があるとみて、次の焦点は最悪期4~6月期の後、どの程度持ち直すのかに移ると解説。7~9月期に年率1300円、10~12月期に年率1500円への持ち直しを見込めば、日経平均は適正水準の21000円が中期上値目標になると試算しています。
みずほ証券による株式相場見通しでは、コロナウイルスによる世界的な株価急落は、突発的なイベントによる急落という観点では、2001年9月11日の同時多発テロ、2011年3月11日の東日本大震災に似ているものの、両イベントとも今回とはきっかけが異なったと指摘。米国の4~6月の実質GDP成長率が前期比年率-30%になるとの見通しは、1929年に始まった大恐慌に似ているも、大恐慌は第2次世界大戦が始まるまで景気が良くならなかったのに対して、今回は世界各国政府による大型景気対策で下期V字型回復期待があると解説。経済・社会的なショック度合いはリーマンショック時以上との評価が定着、日米政府ともにリーマンショック時の政策対応を反面教師に、リーマンショック時の2倍強に達する経済対策を打ち出していることに着目。リーマンショックほどは景気後退が長引かないと分析しています。
野村證券が作成した日本経済見通しでは、緊急事態宣言の全国拡大による、外出・移動自粛強化と休業要請拡大で個人消費下振れを予想。供給ショックへの耐性を示す財輸出、輸入減効果で外需は見かけ上は底堅く、最悪期は4~6月期も、7~9月期以降の経済活動の回復は極めて緩慢なものにならざるを得ないと解説。実質GDPを、19年度-0.2%、20年度-5.8%、21年度+3.4%と予想しています。
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