東京オリンピック後の日経平均株価予想32,000円ニューノーマル時代への復帰は2023年

東京オリンピック2021 日本株投資戦略

ニューノーマル時代への復帰は2023年

モルガンスタンレー証券がリリースした空運セクターのレポートでは、緊急事態宣言の延長や政策支援策の延期などから、旅客需要回復のペースは従来想定以上に遅れると指摘。

旅客イールドはミックス悪化などを背景に下落基調、ノーマルな利益水準に回復する時期を2023年度とみているものの、想定以上の固定削減効果を評価。

株式市場の関心ごとは「足元の下振れ」より「ノーマル利益水準」みて、業界投資判断「インライン」を継続。個別では、日本航空の買い推奨を継続しています。

東京オリンピック後の日経平均株価予想32,000円

野村證券による見通しでは、全国の新型コロナ新規感染者数がピーク時の7,000人台から1,000人台まで縮小、ワクチン接種件数は連休前の30万回から80万回へと増加ペースが加速し、菅首相が掲げる100万回への到達も視野に入ってきたと指摘。

状況の大幅改善は運輸・不動産セクターなど「リオープン」関連セクターのアウトパフォーム継続をもたらす可能性が高いとみて、東京オリンピック・パラリンピック開催に向け政府はワクチン接種をさらに加速させる意向のため、当面はリオープンが意識されやすい状況が続くと解説。

新型コロナウイルスワクチン普及の遅れによる外国人投資家の日本株忌避も解消されそうなことから、9月末の日経平均を3万2,000円と予想しています。
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トヨタ自動車株の投資判断を強気スタンス継続

SMBC日興証券自動車セクターアナリストレポートによると、グローバルで車の購買意欲は強いものの、足元ではルネサスエレクトロニクス那珂工場火災を始めとした半導体不足の影響により、新車の供給不足・在庫水準の低下が販売に影響を及ぼし始めていると指摘。

販売インセンティブの低下、中古車価格の高止まりなど販売環境には良い側面があるとしながらも、足元の販売台数が従前よりも下振れることは避けられないとみて、2021年のグローバル全需を17.2%増から14.3%増へ引き下げ、後ろ倒しになった需要顕在化で、2022年を3.1%増から4.9%増へ引き上げ。

業種格付け「中立」と、コア銘柄としてホンダ&トヨタ自動車株への強気スタンスを継続。回復が出遅れた新興国の中でインドとタイが優位と考え、スズキ&いすゞ自動車も推奨しています。

「トレーディングが難しい」との声が良く聞かれる

クレディスイス電子部品セクターのレポートでは引き続き方向が感なく、レンジ内でのボラティリティが継続していると指摘。「トレーディングが難しいとの声が良く聞かれる」として、PERは過去10年平均水準、TOPIX相対PERは過去10年平均を10%程度下回る水準となっているも、銘柄間のパフォーマンスが大きく広がり、投資アクションが取りにくい状況と解説。

短期的には在庫調整が顕在化し、株価も調整しているスマホ関連銘柄の中で出遅れ感が強い村田製作所や、電子部品と比較して比較的サイクルが長期化しているアナログIC・ディスクリート半導体を手掛けるロームを推奨。ともに出遅れ感が強いと評価しています。

立花証券見通しと中小型成長株

立花証券による相場見通しでは、ワクチン接種が累計3,000万回を超え、政府が目標とする「1日100万回」に近づいていると指摘。再び感染者数が増加しても重症者数が抑えられれば経済活動の正常化が進み、接種ペースが加速することで集団免疫獲得に向けた期待が高まると解説。

株式投資アイデアとして、ここまで物色対象の圏外に置かれていた中小型の成長銘柄に着目。ロードスター、デイトナ、日本精鉱、アイフル、フェローテック、KSK、OSGコーポ、ダイト、マーベラス、ベネフィットジャパン、フクダ電子、ジェイリース、総医研HD、東京精密、コーア商事、リバーエレテック。

ソフトクリエイト、ツガミ、オークネット、CRE、プロシップ、日精ASB機械、テクノスジャパン、フジミインコ、アイピーエス、ソリトン、ITメディア、ウェルビー、ローランド、ベース、イノベーション、ショーボンド、イーガーディアン、モーニングスター、アルチザ、テスHD、デジタルインフォ、アステリア、ウエストHD、カチタスをピックアップしています。

「政策保有株ゼロ宣言」の注目株

SMBC日興証券銀行セクターのレポートでは、3月中旬以降、米長期金利の上昇が止まると銀行株の上昇も止まっていると指摘。業績面で銀行株に強いカタリストがあるとも言えないものの、リスク要因も少なく、機関投資家が米テーパリングに伴う米長期金利の再上昇を意識する中、銀行株のポジションを落としにくくなっていると解説。

観点で米長期金利上昇に対する備えとなりうると考え、個別では出遅れ感&「政策保有株ゼロ宣言」が評価でき、ワクチン普及後の非金利収益回復にも期待できる三井住友トラストホールディングスを選好しています。

野村證券-鉄鋼株を買い推奨継続

野村證券アナリストレポート鉄鋼セクターのレポートでは、中国で投機的な動きを抑える政策対応により、中国国内の鋼材価格や鋼材スプレッドが下落、高炉株も調整していると指摘。

それでも、中国や米国のインフラ投資向けなどを中心に世界の鋼材需要が旺盛な状況が続きそうなことや、中国から輸出が大きく増加する状況ではないこと、欧米での鋼材需給が逼迫している状況が続いていることから、高炉は高水準の輸出採算を確保できると解説。

4~6月期決算等で高炉の好業績が確認されるにつれ、日本製鉄、JFEホールディングスなどの株価も上昇すると予想。大同特殊鋼は特殊ステンレスの需要回復、大和工業は米国での業績好調、阪和興業は鉄鋼や木材などでの価格上昇による業績拡大を評価し、それぞれ買い推奨を継続しています。

半導体不足により自動車生産台数減少の影響

モルガンスタンレー自動車部品セクターのレポートでは、4~6月は半導体不足による車両減産影響は避けられないものの、需要は健在で在庫・インセンティブ・中古車価格はポジティブトレンドと指摘。

7~9月に半導体不足影響は縮小、市場は織り込んでいるも、10~12月から挽回生産により大幅増産になりそうなことから界投資判断「インライン」を継続。

個別では、電動化戦略加速でアイシン、車種・グレードミックス良化でトヨタ紡織、ランプ付加価値アップ&深紫外ビジネスでスタンレー電気、収益構造改革推進でNOKを推奨しています。

個人消費がコロナ前の水準に戻るのは2023年予想

大和証券小売セクターアナリストレポートでは、個人消費は新型コロナ第4波拡大で4~6月まで停滞も、ワクチン接種進展により7~9月から回復に転じると指摘。雇用・所得で打撃を受けた層を中心に節約志向が高まるものの、巣篭り消費、プチ贅沢消費も続き、富裕層の高額消費も期待できると解説。

個人消費がコロナ前の水準に戻るのは2023年を見込み、サブセクターでは、百貨店と衣料品を「オーバーウエイト」、スーパー、ドラッグストア、コンビニ、家具・ホームセンター、家電を「ニュートラル」に設定。

個別では、イズミとセブン&アイをトップピックに、続いてJ.フロントリテイリング、サンエー、バローホールディングスを推奨しています。

コンテナ船運賃上昇の理由とは

野村證券海運セクターアナリストレポートでは、コンテナ船運賃好調の要因として、3月に発生したスエズ運河での船の座礁による影響といった一時要因があるものの、米国での耐久消費財の購入需要が強いと指摘。

販売が好調なことからアジア~米国への輸送が急増しているとみて、コンテナ船運賃は2022年3月期下期から軟化を見込むも、供給構造の変化からコロナ終息後も高い運賃を維持するニューノーマルへの移行を予想。個別では、日本郵船と商船三井の買い推奨を継続しています。

資源関連株-INPEX、日本製鉄、三井物産に注目

SMBC日興証券資源セクターのレポートによると、多くの商品市場の需給は良好と思われるも、相場の過熱がインフレリスクを高めているため、今後は金融引き締めを意識せざるを得ないと指摘。

それでも、個人消費の弱い中国が急速な金融引き締めを行うとは思えないとの見方で、ワクチン接種進展による世界経済の拡大、米国のインフラ投資などにより、商品相場は高値圏を持続する蓋然性が高く、株式市場は徐々に会社計画の上振れ&株主還元に注目すると予想。

鉄鋼原料の権益を抱える商社の投資魅力が相対的に高いとみて、注目銘柄としてINPEX、日本製鉄、三井物産を紹介しています。

リオープニング関連銘柄はマツキヨ、ドンキホーテ、ABCマート

クレディスイス小売セクターアナリストレポートでは、日本でのワクチン接種状況の改善から再度、リオープニング関連銘柄への注目が集まり株価パフォーマンスは好調と指摘。

リオープニングはまず、国内都市部での人流回復、来年を中心にインバウンド需要の回復を見込み、ワクチン接種の見通しを踏まえれば、2020年夏ごろから高齢者が先行する形で消費活動正常化に進む可能性が高いと解説。

注目銘柄として、マツモトキヨシホールディングス、パン・パシフィック・インターナショナルホールディングス、エービーシー・マートを紹介しています。

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