コロナ影響で大企業の公募増資資本増強はJALが初めて
新型コロナウイルス影響で旅客関連事業、観光業が大打撃を受けている。ダメージの大きい航空会社は世界各地で経営破たんが明るみに出ており、日本航空、ANAホールディングスも同様に厳しい経営状況、経営再建が課題となっている。
JALは11月6日、公募創始などで1680億円の資金調達をすると発表した。経営のプロ京セラ、第二電電(現在KDDI)創業者の稲盛和夫氏を迎え経営再建した経緯がある。
※稲盛和夫(いなもり かずお)
1932年(昭和7年)1月21日生れ 鹿児島県出身
JALの奇跡 (稲盛和夫の善き思いがもたらしたもの)
新型コロナウイルス影響により業績悪化した大企業で、公募増資による資本増強をするのは日本航空が初めての例となる。資金調達に当たり新株発行、最大で1億株の発行は1株当たりの企業価値が下がる事になり投資家にとってはJAL株価下落要因とみられている。
調達する1000億円は投資にまわし、680億円は有利子負債の返済に充てる計画。燃費の良いエアバス社航空機購入費用に800億円、格安航空LCC事業への投資に150億円を充てる。
日本航空上場廃止2010年
日本のフラッグシップ存在的なシンボルとも言える日本航空(Japan Air Lines)は2008年リーマン・ショックの影響を受けて経営破たんした。
当時、燃費の悪い大型ジャンボジェット機を大量保有しており、空席が目立つ状態での運航が続き、LCC格安航空の出現に航空券値引き合戦という市場競争原理にも負けた。
また、ホテルなど関連企業への設備投資も後に不採算事業として財政悪化となる原因となった。さらには同同組合が多数存在した事も経営を圧迫した。
2010年1月、JALは会社更生法適用を申請して事実上の経営破綻となった。株式市場では平成22年(2010年)2月20日付けで東京証券取引所、大阪証券取引所、名古屋証券取引所にて上場廃止となった。
日本航空上場廃止日株価1円
http://www.asahi.com/special/jal/TKY201002190355.html
日本航空再上場日の初値3810円、公募価格3790円を20円上回る
https://www.nikkei.com/article/DGXNASGD1902G_Z10C12A9MM0000/
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