石川製作所など防衛関連株が急落、北朝鮮地政学的リスクの後退

北朝鮮地政学的リスクの後退

石川製作所(6208)が東証一部市場の下落率ランキング１位、前日比97円安の1179円と大幅続落となった。北朝鮮軍創設記念日の4月25日に、核実験など挑発的な行為を行う可能性の地政学的リスクの高まりから急伸していた。

北朝鮮は25日、地対空砲など火力の軍事デモンストレーションを行ったが、懸念されていた核実験やミサイル発射が行われなかったことで、地政学的リスクが後退。投資家の間には安心感が広がって、フランス大統領選挙でのＥＵ離脱リスクが後退したことから株先物買いが優勢となった。

短期間での値動きを材料視された防衛関連株は、石川製作所(6208)、豊和工業(6203)、細谷火工(4274)、重松製作所(7980)、興研(7963)は４月上旬から急上昇を始め、中核となる石川製作所株価は10日間程度で約2.4倍にまで大幅高となっていた。

東京証券取引所は4月14日、「信用取引による新規の売付け及び買付けに係る委託保証金率を50％以上（うち現金20％以上）とする。」増担保としたことで個人投資家は投資資金の負担増になることで買い方に不利となっていた。

完全に北朝鮮問題が解決したわけではないが、過度の警戒感や行き過ぎた株価上昇に水準訂正への動きとなっている。

石川製作所株価チャート:ＳＢＩ証券