- 回転寿司業界売上高ランキング
- 回転寿司売上高ランキング1位はスシロー、2位くら寿司
- 回転寿司業界営業利益ランキング
- 回転寿司4社予想PER比較チャート
- 三田証券アナリストくら寿司レーティングBuy継続レポート発行
- くら寿司決算営業利益25%減、原材料価格上昇・売上高過去最高
- 注目は値上げの有無と外食産業の需要回復
- くら寿司店舗数は日本512、海外81店舗
- くら寿司海外店アジア+アメリカで81店舗
- くら寿司日本国内店舗数593店舗
- SMBC日興証券アナリスト スシロー格付け目標株価引き下げ
- FOOD&LIFE COMPANIESレーティング目標株価引き下げ
- スシロー値上げ発表後に株価下落は客数減少が心配
- 強気シナリオ株価7,100円、弱気シナリオ株価1,200円
- スシロー海外店舗数
回転寿司業界売上高ランキング
スシロー | くら寿司 | 元気寿司 | かっぱ寿司 | |
2021年 | 2,408 | 1,475 | 382 | 648 |
2022年 | 3,000 | 1,850 | 444 | 680 |
売上単位:億円
売上高とは企業が商品やサービスを販売して得た売上金の総額をいいます。今回の場合、回転寿司屋に行き美味しいお寿司を食べ、デザートを食べ、ビールやジュースを飲んでお客が店舗に支払った食事代金が売上高になります。売上高が大きい企業ランキング日本一はトヨタ自動車で年間売上高30兆円、営業利益3兆円の巨大企業です。
回転寿司売上高ランキング1位はスシロー、2位くら寿司
回転寿司業界の売上高ランキング4社、いずれも株式上場企業を調べた。スシロー(上場企業名はFOOD & LIFE COMPANIESが売上高トップで年間売上高が2021年度2,408億円実績、2022年度予想は3,000億円でダントツトップの売上高を誇る。
2位はくら寿司で2021年度売上実績1,475億円、2022年度売上予想1,850億円、3位は元気寿司、魚べいを展開する同社は2021年度売上高実績382億円、2022年度売上高予想444億円、4位かっぱ寿司の2021年度売上高実績648億円、2022年度売上高予想680億円。
住む地域によって回転寿司屋ブランドが近所にあるかどうか、外食するときに利用する店舗かで好みが分かれたり人気が違うでしょうが、みなさまの思った通りの回転寿司業界売上高ランキングでしたでしょうか?
回転寿司業界営業利益ランキング
営業利益 | スシロー | くら寿司 | 元気寿司 | かっぱ寿司 |
2021年 | 229 | -26 | -4.5 | -15 |
2022年 | 210 | 28 | 4.2 | -17 |
営業利益単位:億円
営業利益とは企業が本業で稼いだ利益で、企業の本質を図る上でも投資家にとって大事な指標です。営業利益の計算方法は、売上高から仕入れ費用を差し引いたものを売上総利益といい、売上総利益から人件費、広告費、光熱費など販売管理費用や一般管理費を差し引いたものが営業利益で企業が本業で儲けた利益になります。
回転寿司4社予想PER比較チャート
くら寿司(2695) 3,070円
元気寿司(9828):魚べい 2,511円
カッパ・クリエイト(7421):かっぱ寿司 1,407円
FOOD & LIFE COMPANIES(3563):スシロー 3,080円
株価は2022年6月10日終値
ゼンショーホールディングス ブランド一覧
はま寿司は単独上場企業でないため、はま寿司の業績が把握しにくいので今回ランキングに入らなかった。はま寿司はゼンショーホールディングス(7550)の傘下企業である。ゼンショーホールディングスとは牛丼すき家を主力に、はま寿司、ココスCoco’s 、なか卯、ハンバーグのBigBoy、華屋与兵衛、ジョリーパスタなどを運営するホールディングスカンパニー。
回転寿司業界の株価が割安か割高の投資指標
予想PER複合チャートは「SBI証券」の銘柄比較機能で作成。
三田証券アナリストくら寿司レーティングBuy継続レポート発行
くら寿司(2695)
レーティング「Buy」
目標株価5,000円
2022年6月10日終値3,070円
回転寿司大手くら寿司株価が年初来安値を更新した。5月27日安値2,843円まで株価下落となった理由は業績落ち込みを警戒して投資家が保有するくら寿司株式を決算発表前に処分売りや、ヘッジファンドなどがショート(空売り)をしているとの見方が強かった。
三田証券アナリストレポートはくら寿司レーティングBuy継続、目標株価5,000円と発表した。2022年6月8日付け三田証券アナリストレポートによると、くら寿司(2695)株価は6月8日終値3,115円に対し目標株価5,000円と乖離率が大きく強気な投資判断を下している。
アナリストレポートはくら寿司株式投資情報として、レーティング(投資格付け)、目標株価、決算発表の内容と注目ポイントを解説している。くら寿司の株主、これからくら寿司株を買いたいと思っている個人投資家は資産運用の株式投資をする際に投資の参考になる資料だ。
くら寿司決算営業利益25%減、原材料価格上昇・売上高過去最高
6月8日くら寿司決算発表は、日経新聞が「くら寿司、営業利益25%減 原料高や広告費響く」と報じた。翌営業日のくら寿司株価は前日比125円安の2,990円で終値となり、出来高141万5,000株と出来高急増銘柄となった。
注目は値上げの有無と外食産業の需要回復
三田証券アナリストは、くら寿司2021年11月~2022年4月期決算は売上高が前年同期比19.7%増の893億1,200万円、営業利益は前年同期比24.6増の3億2,300万円について会社通期ガイダンス比経常利益71%の進捗率で、営業利益はオミクロン株影響で計画下振れと解説。
第2四半期営業赤字は株式市場にネガティブな印象を与えるが、足元の外食需要は回復しており悲観は不要と分析。今後は値上げの有無と、食材価格高騰、水道光熱費の高騰は業績に逆風であると注目している。
くら寿司店舗数は日本512、海外81店舗
くら寿司新規出店数も証券アナリストは投資判断を下すうえで気にするポイントとしてみている。くら寿司海外店舗数は北米36店舗、新規4店舗増加、アジア45店舗は新規5店舗増加している。
くら寿司海外店アジア+アメリカで81店舗
くら寿司海外店舗数は北米とアジアを合計して81店舗、そのうち新規出店が9店舗となっており出展基調は順調。
くら寿司日本国内店舗数593店舗
2022年1月末時点のくら寿司国内店舗数は593店舗、2021年10月期末と比較すると26店舗増加。その後、2022年5月19日くら寿司京都店が新規開店、5月26日、所沢有楽町店が新規開店、6月9日、行徳店オープン、6月9日、池袋西口店がオープンして新規出店攻勢が続いている。
SMBC日興証券アナリスト スシロー格付け目標株価引き下げ
FOOD&LIFE COMPANIES(3563)
レーティング「1」→「2」
目標株価6,000円→3,100円
2022年6月10日終値3,080円
SMBC日興証券アナリストは回転寿司業界ランキング1位の、あきんどスシローを運営するFOOD&LIFE COMPANIES(3563)株式投資判断を引き下げた内容のアナリストレポートを発行した。
FOOD&LIFE COMPANIESレーティング目標株価引き下げ
SMBC日興証券アナリストは回転ずし業界大手のスシローを営むFOOD&LIFE COMPANIES株式投資評価を「1」から「2」へ格下げ、目標株価を従来6,000円から新目標株価3,100円へ引き下げた。
創業以来1皿100円の回転寿司というビジネスモデルを、強烈なインフレ物価上昇により値上げすることは難易度が高いと分析。くら寿司、はま寿司の値上げ発表、中国ゼロコロナ政策緩和の確認をしてからでも遅くは無いと指摘している。
スシロー値上げ発表後に株価下落は客数減少が心配
FOOD&LIFE COMPANIES(3563)(あきんどスシローの持株会社)は2022年5月9日に値上げを発表した。翌営業日の5月10日、FOOD&LIFE COMPANIES株価は前日比230円高の3,180円の終値となり、値上げによる収益改善を期待する投資家の買いが株価上昇となったように見えた。
しかし、FOOD&LIFE COMPANIES株価チャートを見るとスシロー値上げ発表翌日の株価は上昇したが、その後はじりじりと株価下落が続いている。
株価チャートから1皿100円を最低価格120円に価格変更は、38年間守ってきた1皿100円寿司が無くなること、消費者がインフレによる物価上昇を簡単に受け入れていない心理が株価下落に表現されたのではないかと考えられています。
スシロー全店および既存店前年同月対比実績
10月 | 11月 | 12月 | 1月 | 2月 | 3月 | 上期計 | 4月 | 5月 | |
全店売上高 | 100 | 102.7 | 106.6 | 101.7 | 99.4 | 99.2 | 101.7 | 111.7 | 114 |
既存店売上高 | 94 | 96.3 | 100.1 | 96 | 93.6 | 93.5 | 95.7 | 105.3 | 107.8 |
既存店客数 | 93.4 | 95.3 | 102.2 | 96 | 92 | 92.5 | 95.3 | 104.8 | 111.7 |
既存店客単価 | 100.7 | 101.1 | 98 | 100 | 101.7 | 101 | 100.4 | 100.4 | 96.5 |
投資家は上場企業のホームページに業績に関する公表データを活用して業績予想をする。FOOD&LIFE COMPANIES IRニュースから月次情報ページにスシロー売上高、客数、客単価の月間データが公表されている。
IR情報の月次状況を見ながらスシローの売上、客数の増減が見えるので個人投資家は是非とも活用しておきたい投資情報となる。2022年5月に値上げ発表して、今後6月、7月、8月と進むにつれてスシロー値上げしても客数も減らず、売上高も増えていくようであればFOOD&LIFE COMPANIES株価が将来上がるか下がるか予想できる投資参考情報になる。
強気シナリオ株価7,100円、弱気シナリオ株価1,200円
SMBC日興証券はFOOD&LIFE COMPANIES株価について3つのシナリオを考えている。目標株価の計算方法、算出方法には2023年9月期の予想EPS、PER35倍で目標株価3,100円と算出。
Bull Cae 強気シナリオ
回転寿司業界全体が値上げで足並みがそろい、値上げしても客数が減少しないという前提でフード&ライフカンパニーズの業績予想を2023年9月期営業利益319億円とした場合。
目標株価は海外成長企業として55%のプレミアム付与、2023年9月期予想EPS164円のPER43倍で目標株価7,100円。
Bear case 弱気シナリオ
回転寿司スシロー値上げによる影響が消費者の嗜好(しこう)の変化で売上減少、国内既存店売上高が前期比4%下回り、国内出展数が計画の半分となった前提シナリオ。
弱気シナリオではFOOD&LIFE COMPANIES業績予想を、2023年9月期営業利益91億円、EPS43円でPER28倍を適用して目標株価1,200円とすると解説している。
スシロー海外店舗数
スシロー国内店舗数は640店舗
2022年上半期集計でスシロー店舗数は国内640店舗、内訳は新規出店数32、閉店数2、前期比30店舗増加となった。FOOD&LIFE COMPANIES傘下の回転寿司はスシローを主力に、回転寿司みさき「海鮮三崎港」の三崎丸ブランドも展開している。
海鮮三崎港の店舗数は102店舗、内訳は閉店4、新規出店0、前期106店舗から4店舗減の102店舗である。スシローの新規出店数が多いのに対して、三崎丸、海鮮三崎港は新規出店数が0だったことが経営セグメントの違いだとわかる。
スシロー海外店舗数は71店舗
海外でも日本食人気が高まり日本食の代表である寿司は外国人にも好まれている。スシローが海外でも食べることができるのは海外移住した日本人、仕事で海外駐在の日本人には大変ありがたいこと。さらに外国人に日本食、回転寿司の認知度が高まり日本食ブームは日本へ観光旅行で訪れる訪日外国人を増やす導線にもつながる。
スシローIR情報からスシロー海外店舗数が現在71店舗あると判明、2021年度の海外スシロー店舗数は59店舗であったが、新規出店12、閉店0、12店舗の純増となった。
海外店舗スシローがある国は、韓国、タイ、シンガポール、中国(広州)、台湾、香港、6ヵ国で展開している。
一時的ではあったが、ドバイ万博にもスシローが2021年10月から2022年3月末まで出店していた。ドバイはアラブ首長国連邦(UAE)で、海外移住者が多く富裕層が多いことで知られている。
【ドバイ万博】日本館で大人気の回転寿司!万博に向けた商品開発の舞台ウラ
くら寿司海外店舗とスシロー海外店舗の特徴は、くら寿司は北米地域に進出してアメリカでの知名度向上戦略がみえるが、スシローはアジア地域に海外店舗を出店している方向性がみえる。
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