投資信託・大手証券会社10社レポート日経平均株価見通しと注目銘柄

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新型コロナウイルス感染症流行と医薬品卸業者

大和証券医薬品卸セクターのレポートでは、新型コロナウイルス感染症流行に伴う受診抑制からの回復は想定以上に鈍いと指摘。独占禁止法違反に係る指名停止の影響はあるものの、指名停止解除後の入札では、指名停止を受けた3社(アルフレッサホールディングス(2784)、メディパルホールディングス(7459)、スズケン(9987))が従前の8割程度までシェアを回復すると想定。

医薬品卸セクター投資判断「中立」を継続。短期的には指名停止影響等で2022年3月期業績が期待できるメディパルホールディングス(7459)を、中長期的には流通機能や営業力によるシェア拡大が期待できるスズケン(9987)を選好しています。

野村證券が日経平均株価予想を引き上げ

野村證券による株式見通しでは、日銀短観業況判断が3月調査としては2010年と2013年に匹敵する改善ぶりだったことが特筆されると指摘。3月期決算企業の2021年度会社予想業績はQUICKコンセンサスと同程度以上の堅調さを示す公算が大きいとの見方で、先行きはコロナワクチン普及と米国大統領バイデン財政が追い風になると解説。

「流動性相場から業績相場へのシフト」という色彩がより強まっていると認識し、世界景気&日本企業の業績回復の力強さは従来想定を上回っていると評価。2021年12月末の日経平均見通しを30000円から32000円に、2021年度の予想レンジを、日経平均株価予想を27000~32000円から28500~35000円に引き上げています。

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クレディ・スイスが横浜ゴム株価は割安

タイヤセクターのレポートでは、半導体供給不足に起因する需要調整が続く可能性が出てきているため、短期的には市販用タイヤ依存度が大きく、新車需要へのエクスポージャーが相対的に小さいタイヤセクターのディフェンシブ性が選好される可能性があると指摘。

自動車部品セクターに対して、タイヤセクターの相対株価パフォーマンス、相対バリュエーションが切り上がる余地はあるとみて、自動車市場でのEVシフトによる中長期的な影響が限られることも安心感につながると解説。個別では横浜ゴム(5101)は過度に割安な水準にあり投資妙味大と評価。

住友ゴム工業(5110)は増配や業績の上振れ感を十分織り込んだ印象として、TOYOTIRE(5105)は収益性が過去のピークに向かって改善する中、妥当バリュエーションは切り上がる可能性があると予想。ブリヂストン(5108)は多角化事業やグローバル生産拠点の再編などに関するニュースフローがポジティブ材料として期待できるとコメントしています。

モルガンスタンレー買い推奨銘柄

電子部品セクターのレポートでは、2021年度ガイダンスが市場期待を下回る企業が多く、コンセンサスが切り下がりそうため、決算発表後の株価は上昇しにくい状況が続くと指摘。技術革新が継続することによりハイエンド市場が豊かに存在、日本の電子部品企業は高付加価値部品を供給し、技術競争力に秀でた企業が多いことから、長期的に業績・企業価値は拡大すると解説。

電子部品セクター業種格付け「インライン(中立)」を継続。個別では、2021年度も大幅増益が期待できる、イビデン(4062)、新光電気工業(6967)、日本電産(6594)の買い推奨を再強調しています。

工作機械受注額5か月連続プラス製造業投資回復

東海東京調査センター工作機械セクターのレポートでは、3月速報値は1278億円となり、11月から5か月連続で前年同月比プラス、2月に続いて好不況の目安とされる1000億円を上回ったと指摘。2月に引き続き海外需要がけん引役となったものの、国内も2018年11月以来のプラスとなり、グローバルでの製造業の投資意欲回復が鮮明になっていると解説。

主な工作機械関連銘柄として、ツガミ(6101)、オークマ(6103)、アマダ(6113)、FUJI(6134)、DMG森精機(6141)、THK(6481)、安川電機(6506)、ファナック(6954)を紹介しています。

高速道路工事関連の土木工事会社を投資推奨

野村證券建設セクターのレポートでは、2021年3月期の建築受注が減少したことに加え、大型再開発案件の竣工が少ない影響で建築の売上高がゼネコン各社で減少、減益決算が多くなると想定。

建築よりも土木選好投資スタンスを提案してきたものの、顧客の設備投資動向改善と連動して建築受注にも改善の兆しが出てきているとの見方で、2022年3月期は土木から建築へと投資選好シフトを探る時期と解説。2022年3月期は大型案件の受注が再び本格化、製造業向けの受注も好転するとみて、大手ゼネコンでは大成建設をトップピックで推奨。

土木では高速道路向けの需要取り込みに成功しているショーボンドホールディングス(1414)、横河ブリッジホールディングス(5911)、オリエンタル白石(1786)、ライト工業(1926)の買い推奨を継続しています。

東海東京証券 今週の株式相場展望

今週の見通しでは、決算発表本格化を控えて動意薄の展開を予想。各種機械受注関連統計の結果を受け製造業の業績改善期待が高まれば、日経平均3万円台回復の可能性もあるとみて、2022年3月期上期業績は、前年の落ち込みからの反動増が見込まれ、伸び率が大きくなると解説。

2022年3月期純利益改善予想の主な銘柄として、日産自動車、JR東日本、トヨタ自動車、JR東海、三菱自動車、日本製鉄、デンソー、ホンダ、三菱ケミカル、NTT、武田薬品、マツダ、オリエンタルランド、西武HD、東急、パナソニック、住友電工、近鉄エクスプレス、住友化学、スバル、オリンパス、大和ハウス、伊藤忠商事、日立金属、リコー、アイシン精機、ENEOS、日立製作所、東京エレクトロンを紹介しています。

三菱電機とルネサスエレクトロニクスの買い推奨を継続

クレディスイス証券エレクトロニクスセクターのレポートでは、2021年3月期通期決算に向けて、ガイダンスリスクのある会社を避け、強い予想開示が想定されるSPE各社への選好を検討もしくはポジション形成した投資家は多いと指摘。

SPEセクターは非常にポジションが混んでいるとして、決算での株価反応でセンチメントも変わる可能性が高く、利益確定圧力が高まるかどうかに注目したいと解説。SPEセクターはボックス圏推移を想定し、総合電機セクターは、三菱電機とルネサスエレクトロニクスの買い推奨を継続。アンリツは4Q決算期待が醸成されてくるとみて、堅調な株価推移を予想しています。

ゴールデンウィークに向け買い戻しや裁定買いで上昇

みずほ証券テクニカル分析レポートでは、国内投資家の利益確定売りやリバランスの売りは今週末頃までは続くと指摘。日経平均上昇に伴い裁定買残が増加、裁定売残が減少し差引裁定残が昨年1月以来の買い越しに転じているため、今後は裁定解消売りにも警戒が必要との見方で、先週末に算出された4月SQ値(日経平均29909.73円、TOPIX1961.13ポイント)を揃って下回ると裁定解消売りによって今来週に日経平均29000円、TOPIX1900ポイント前後まで下落する可能性があると解説。

今週から来週にかけ下落した後はゴールデンウィークに向け買い戻しや裁定買いで上昇するとみているものの、戻り売り圧力も強く年初来高値を上放れるのは難しいと予想。日経平均28500~30500円、TOPIX1880~2000ポイントのレンジが続くとみて、日経平均29000円、TOPIX1900ポイント水準を中心とした押し目買いが有効との見解を示しています。

NTTデータと野村総研をトップピック推奨

SMBC日興ビジネスソフト・ITサービスセクターのレポートでは、日銀短観3月調査のソフトウェア投資計画額が多くの業種で増加計画であったように、セクター全体で受注回復がみえていると指摘。

需給バランスが崩れる前に受注が回復することにより価格条件などは悪化せず利益率改善も進むとの見方で、受注残高が減少している銘柄は不安定な業績が数四半期続く可能性があるも、徐々に安定してくると解説。2022年から再び強い需要拡大期に入ると予想し、業種格付け「強気」を継続。

個別では、NTTデータと野村総研をトップピック推奨しています。

東証マザーズ指数テクニカル分析

東海東京調査センターチャートテクニカル分析では、欧州やインドなど新興国で新型コロナウイルスの変異種・株が広がっていることなどへの警戒感は残るものの、4月の海外投資家日本株買いアノマリーやグローバルでの米国経済の相対的な強さも意識され、外需・クオリティ等を切り口とした業績好調な銘柄を中心に押し目買いの動きが継続すると指摘。

当面の日経平均株価は25日移動平均線や75日線、13週移動平均線を下値メド、30714.52円を上値メドとしたボックスレンジを想定。東証マザーズ指数は13週移動平均線&26週移動平均線を明確に突破し、両線とも上向きに転じるまでは「売買を見送りたい」とコメントしています。

日経平均テクカル分析ダブルトップの展開を予想

みずほ証券テクニカル分析では、4月の日本株は海外勢の買いが顕著と指摘。日経平均の上値は2月から切り下がり、上値追いに慎重な投資家も出ているとみて、当面の下値メドはは75日線前後と解説。今後は株価下落時の売買代金にも注目して、薄商いならフラッグ(平行四辺形に近い踊り場を経て一段高)、大商いならダブルトップの展開を予想しています。

クレディ・スイス「特に推奨したい銘柄」

クレディスイス情報通信セクターのレポートでは、5G普及やDX化進展で通信・ITの垣根はなくなり、業界の統合度が高まっていくと指摘。短期では値下げ影響やデジタルガバメントなど固有の投資テーマに着目した株価形成を見込むものの、中長期ではECなどの非通信事業の拡大、通信・ITサービス企業が獲得競争を繰り広げるDXビジネスの拡大といった業界を跨ぐ投資テーマに注目が移るとみて、収益構造を大幅に転換できる企業に注目。

「特に推奨したい銘柄」として、大塚商会と日本ユニシスを紹介しています。

株式投資見通し

モルガンスタンレー THKトップピック推奨

機械(FA)セクターのレポートでは、半導体関連の力強い回復に加え、中国向けがもう一段上がり、足元のFA関連需要は想定以上に戻っていると指摘。中国以外は22.3期にボトムから回復する可能性が高く、需要はここから更に伸びる余地があると解説。株価はすでに急騰し、割高感が強い銘柄がほとんどとみて、個別ではTHKのトップピック推奨を継続しています。

野村證券日本株見通し

野村證券日本株見通しでは、経済正常化への期待が高まるなか、現物市場では海外勢による買いが継続していると指摘。海外勢には約2兆円の買戻し余力がまだ残っているとみて、足元の日本株は中期的な需給面での底堅さを背景に、「海外勢による買いが4月に膨らみやすい」という季節パターンを踏襲しつつあると解説。

4月は海外勢の保有比率が高く、配当利回りの高い銘柄のアウトパフォームが期待できるとみているものの、5月以降はドル円が円高基調に転じることで、一部の高配当利回り銘柄が為替面からの下押し圧力を受けやすいと予想しています。

大手ゼネコン業績後退局面入り

SMBC日興証券アナリスト建設・建材セクターのレポートでは、大手ゼネコンを中心に2~3年前をピークに業績は緩やかな後退局面に入り、バリュエーションの割安さだけでは評価しにくいと指摘。

株主還元の強化やコーポレート・ガバナンスの改善などがカタリストとしながらも、株式市場の期待を満たす水準には届いていないとみて、業種格付け「中立」を継続。建材会社の中では短期的に三和HDに注目、5~10年の長期成長性ではTOTOやリンナイに注目しています。

不動産好業績・買い推奨銘柄

SMBC日興証券不動産セクターのレポートでは、決算発表前後の短期株価について、三井不動産、三菱地所、TKP、大和ハウス、オープンハウス、住友林業はポジティブな反応を予想し、住友不動産、東急不動産HD、いちご、大東建託、飯田グループHD、ゴールドクレストはネガティブな反応を予想。

オフィス市況の不透明感は残るものの、コロナ後の収益回復や株主価値改善策などへの期待感から大手不動産銘柄を中心に堅調な株価推移を見込み、業種格付け「中立」を継続。個別では、三菱地所、三井不動産、大和ハウス、オープンハウス、TKPの買い推奨を継続しています。

THEO+docomo

半導体不足が自動車生産に影響を与える

野村證券自動車部品セクターのレポートでは、半導体不足による完成車減産は自動車部品メーカーにも影響すると指摘。減産の影響が小さいとみられるトヨタ系部品メーカーの短期業績は相対的に堅調と予想。

中でも構造改革による収益性改善の続くアイシン精機とトヨタ自動車向け販売比率の高いトヨタ紡織の業績は安定度が高いとみて、その他の系列は、2022年3月期下期以降に挽回生産による回復が見込まれるものの、4~6月期業績は厳しいと想定。

ホンダ系の中では、減産の影響が大きくない二輪向け比率の高い武蔵精密やエフ・シー・シーなどは短期的な落ち込み影響が限られるとみて、新車の生産台数の影響を受けにくいタイヤ各社の業績も底堅く推移すると予想しています。

ショート(売り)ポジションを積み増すには時期尚早

クレディ・スイス証券電子部品セクターのレポートでは、短期的な売り・ショートに対する意欲は少なく、株価上昇リスクに注意しつつ様子見スタンスの投資家が多い印象と報告。

足元好調なモメンタムの継続性に対する期待値と、在庫調整リスク&2021年度ガイダンスリスクへの警戒感が拮抗しているとして、3~4月にかけての在庫調整懸念から株価が大きく下落した太陽誘電や村田製作所などの受動部品銘柄は、決算前に向けていったん反発を予想。

在庫調整時期が先送りになれば一段の株価上昇、逆に在庫調整が始まれば一気に在庫調整を織り込みに行くとみているものの、現時点で在庫調整を前提にショート(売り)ポジションを積み増すには時期尚早との見解を示しています。

クレディスイス証券レポート東京エレクトロンCEO発言

総合電機・半導体セクターのレポートでは、東京エレクトロンCEOの「過去最高益だった2019年3月期を超えることも十分可能」との発言以降、投資家のセンチメント、特にロングオンリーに変化が見られ始めたと指摘。

2022年3月期に過去最高益が狙えるなら「バリュエーションの割高感が解消される」との思惑もみられるとして、質問の多いディスコ(6146)は短期的に出遅れ解消が注目できると解説。

決算を控え、各社とも強気の市場見通しを示しそうな中、サプライチェーンの部材タイトによる売上高ガイダンスのアップサイドが限定的であることがネガティブ視されるとの見方が増えてきていることに着目し、半導体製造装置セクターは株価ボックス圏推移を想定。

総合電機セクターは、次期5ヵ年中期経営計画発表がカタリストになりそうな三菱電機、火災関連情報出尽くし、3Q以降の業績回復&2022年12月期業績成長の安心感が再評価されそうなルネサスエレクトロニクスの買い推奨を継続。4Q決算期待が3Q決算前同様に醸成されそうなアンリツも堅調な株価推移を予想しています。

ちばぎんアセットマネジメントレポート

サービス業界のレポートでは、新型コロナウイルスワクチン接種への期待感は強いものの、集団免疫獲得による経済正常化にはまだ時間を要すると指摘。

それでも、消費者はウィズコロナの生活に慣れ、感染防止対策をしつつ外出機会を増やしているとして、この1年我慢を強いられた生活をしてきたことで消費意欲は高まり、今後は出遅れているサービス業でのリベンジ消費が期待できると解説。

注目銘柄として、HIS、エアトリ、共立メンテナンス、リゾートトラスト、オリエンタルランド、任天堂、富士急行、くら寿司、すかいらーく、サイゼリヤ、コメダを紹介しています。

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経済デジタル化と半導体関連銘柄

東海東京証券半導体関連のレポートでは、経済デジタル化という構造的要因とコロナ禍からの景気回復という循環的要因を踏まえれば、この先もフィラデルフィア半導体株指数が高値を更新していくシナリオに違和感はないと指摘。

半導体は5GやAI、IoTなどの先進技術に不可欠、それらの分野はコロナ禍を経て研究開発が加速し、半導体関連銘柄は「成長株」と「景気敏感株」のいいとこどりが狙えると解説。注目銘柄として、レーザーテックと東京エレクトロンを紹介しています。

自社株買い増加が期待できる日本株見通し

auカブコム証券
三菱UFJモルガン・スタンレー証券による日本株市場見通しでは、4~6月は1年で最も自社株買い発表の多い四半期と指摘。ソフトバンクグループを除く四半期ごとの取得枠推移を見ると、2021年1~3月の取得枠総額は約9000億円と、新型コロナウイルス感染拡大本格化前の2020年1~3月を上回るまでに回復した。

企業の自社株買いに対する姿勢は概ね平常運転に戻ったと評価。足元の高い株価水準は抑制要因としながらも、底堅い企業業績や持ち合い解消の動きなどにより、2021年度の自社株買い増加が期待できると解説しています。

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