タカタ「新旧分離型の法的整理案を検討」
タカタ(7312)が午前8時20分から売買停止となった、東京証券取引所は日本経済新聞4月27日付け朝刊が報じた「新旧分離型の法的整理案を検討している」の真偽確認の為にタカタ株売買停止した。
午後1時21分にタカタ株売買再開となったが、投資家は売り注文が殺到しており大引けの午後3時まで売買が成立せず、結果的には前日比100円安412円で22万5200株が約定。値幅制限の下限であるストップ安売り気配となった。
タカタは午後1時5分にTDnetで「本日の一部報道について」と、売買停止になった日本経済新聞の報道について会社側の見解を発表した。開示された資料によると経営再建スポンサー候補のキー・セイフティー・システムズ社と再建枠組みの協議をしているが報道されたような合意はしていないと否定のコメントを正式に発表している。
「本日の一部報道について」
スポンサー候補であるキー・セイフティー・システムズ社(以下「KSS社」)と自動車会社各社が新旧分離型の再建枠組みを適用することで大筋合意したとの一部報道と自動車会社各社が新旧分離型の再建枠組みを適用することで大筋合意したとの一部報道ございます。
現在、当社再建の枠組みについて自動車各社とKSS社を中心に協議が進められているのは事実ですが、外部専門家委員会ならびに当社はそのような合意についての報告は受けておりません。また、当社として何ら決定した事実も開示すべき事実もございません。
現在、当社は外部専門家委員会を設置し、エアバッグリコール問題への対処を目指すべく当社再建策の策定作業を依頼しており、同委員会よりスポンサー候補としてKSS社を推薦いただいております。
今後もKSS社、自動車各社、外部専門家委員会の各関係者間において、再建策についての協議が進められ、当社に最終提案がされ、その提案を踏まえて当社取締役会において最終的に決定する予定です。
今後開示すべき事実が発生した場合には、速やかにお知らせいたします。
https://www.release.tdnet.info/inbs/140120170427452641.pdf
タカタ株、売買再開 午後1時21分
会社側が(タカタ)午後1時5分にリリースを開示後、東京証券取引所はタカタ株の売買再開を決定した。しかし一連の報道と朝からの売買停止に投資家心理は不安が高まり売り優勢スタート。立会時間中は売り気配がずっと続き、大引けの配分で売買が成立したがストップ安となるタカタ株急落となった。
報道による「新旧分離型の法的整理案」とは、中国系スポンサー企業キー・セイフティー・システムズ社が2000億円を出資して新会社を設立する。そのうえでタカタからエアーバッグ、シートベルト、チャイルドシートなど事業を買い取り、旧タカタはリコール債務を担って弁済する。新会社タカタは債務から切り離して事業継続、再建していく計画。
2000億円の資本については米国投資ファンドのべインキャピタルが中国系スポンサー企業へ資金調達の支援をすることになっており、早ければ5月にも合意するという報道内容だった。この内容だとタカタは2000億円で主要事業を売却したあと、リコール賠償を払い続けるだけで収益を生まない企業となるシナリオとなる。投資家は先行きタカタ(7312)に企業価値が無くなると懸念して投げ売りが出た格好となった。
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