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アナリストレポート拾い読み(2015年8月18日)
【野村証券】
自動車セクターのレポートでは、天津の港湾部爆発を受け、天津港の港湾機能が長期間麻痺し、中国経済の減速につながらない限り日系完成車メーカーへの業績影響は限定的と指摘。港湾機能が1週間程度で回復に向かえば、日系完成車メーカーへの業績影響はほぼないと考え、仮に1か月以上低下するような状況なら、輸出入を他の港湾で代替する必要が生じ、物流コスト上昇がリスクとして考えられると解説。それでも、中国で生産するすべての車種の物流費が3か月間にわたり台あたり2万円増加、それを日系完成車メーカー側が全額負担するという保守的な前提を置いても、日産の営業利益が65億円、トヨタが55億円、ホンダが50億円減少するにすぎず、同証券の通期予想営業利益の1%にも満たないと解説。中国経済全体が悪化するというような事態にならない限り、今回の爆発事故の影響への過度な懸念は不要とコメントしています。
【みずほ証券】
テクニカルでは、先週空売り比率が39.2%まで上昇するなど、日経平均は当面の安値を形成することを示唆する指標がみられたと指摘。今週はもみ合いながら上昇の機会をうかがう展開になると考え、8月SQ値を回復維持するとじり高局面に入り、年初来高値20868.03円から21000円が上値抵抗帯になると解説。下落した場合でも、20000円に接近すると個人投資家など国内投資家による押し目買いが膨らみやすいとみて、8月末頃までは20000円から21000円のレンジで推移すると想定。月末値が2000年高値20833.21円を回復維持すると、中長期的に96年高値22666.80円をうかがう動きになるとの見方を継続しています。
【三菱UFJモルガンスタンレー証券】
建設セクターのレポートでは、受注採算が改善している状況を勘案すると、ゼネコン各社の収益は第2四半期以降も拡大基調で推移すると指摘。各社ガイダンスをみると、2015年3月期から2016年3月期にかけて完工総利益率のモメンタムが低下する組み立てになっているものの、第1四半期決算をみると、各社ともにマージンが想定以上に改善、リスク要因が杞憂に終わりつつあることが窺われると解説。ゼネコンのファンダメンタルズが想定以上に好調に推移していることを勘案し、セクターレーティング「強気」を継続。個別では、長谷工コーポ、大成建設、清水建設を買い推奨しています。
【クレディスイス証券】
建設セクターのレポートでは、建設会社単体の建築事業粗利率は今後も改善する可能性が高まっていると指摘。着工単価の上昇に加えて、鉄鋼価格の下落が収益性の向上に寄与するとみて、2015年度の下期か2016年度の上期の建築事業粗利率は会社想定以上の利益率改善が実現する可能性があると解説。個別では、建築事業に強みを有し、製造業の顧客基盤が厚い特徴がある清水建設をトップピックで推奨。あわせて業績回復過程に入った大林組も推奨しています。
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