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アナリストレポート拾い読み(1月17日)
【ドイツ証券】
銀行セクターのレポートをリリース。銀行業平均PERは17.3倍で全産業ベースの19
.5倍を下回っているものの、大幅な成長が期待しにくいことを考慮するとほぼ妥当
水準と指摘。それでも短期的には、金利上昇抵抗力の強さと最近の株価下落の
反動で、相対的な魅力度が増す可能性があると分析。再編の進んでいない地銀
セクターは、今後の大型再編の可能性があり株価上昇の可能性は高いと予想し
ています。
【日興シティ証券】
化粧品・トイレタリーセクターの決算を予想。国内市場単価上昇のトレンドが大手
メーカーにポジティブに寄与するとの見方から、会社計画を上回りそうな銘柄として
花王、資生堂、小林製薬、ユニチャーム、マンダム、ユニチャームペットケアをピック
アップ。会社計画並の決算が予想される銘柄としてライオン、コーセー。下回りそう
な銘柄としてファンケル、ミルボンを紹介。花王とユニチャームをトップピックとして推
奨しています。
【クレディスイス証券】
日本株が反転に転じる条件として、欧米主要金融機関がサブプライムの膿を出し
切ること。FRBが思い切った利下げを実施すること。日本政府・財務省が早過ぎる
円高への対応を進めつつ、米国に資本供給を行うこと。日銀が為替介入を実質
的に非不胎化することの4点を指摘。やや長い目で見れば、現水準での日本株
投資は悪い結果にならないとコメントしています。
【メリルリンチ証券】
ボーイング787の引渡し遅延を受け、三菱重工は機体の開発費を発生年度で費
用化するため、開発費負担は発生していないものの人件費や材料費の追加投
入が損失の拡大要因と指摘。川崎重工は機体の引渡しに応じて開発費を償却
してゆく会計方針のため、引渡しが遅れることは開発費の償却ペースが緩やかとな
るため、短期業績にポジティブと解説しています。
【ちばぎんアセットマネジメント】
米シティグループの2007年損失額が299億ドル、2006年のモーゲージ担保証券の
引受額は445億2000万ドルなので、損失額の割合は67%になると指摘。モーゲ
ージ担保証券1位〜15位までの引受総額8230億7000万ドルに、前述の67%を
当てはめると5514億ドルとなり、円換算だと60兆円の損失規模になると指摘。日
本の不良債権額は100兆円と言われたものの、米国の金融機関のモーゲージ担
保証券の引き受けも1年分だけではないので、不良債権額はもっと多くなると予
想しています。
【ゴールドマンサックス証券】
地銀セクターのレポートでは、過去20年間景気の後退局面で地銀セクターが対
TOPIXでアウトパフォームしてたことを指摘。今後も同証券地銀カバレッジ銘柄は
TOPIXと比べアウトパフォームする展開を予想。ベストバイアイデアとして、ほくほく
FG、東京都民銀行の買い推奨を再強調。両社ともにPERが過去平均を下回り
、業績動向もほくほくFGでは不良債権処理費用の動向、東京都民銀行では為
替デリバティブの成長と有価証券利回りの上昇により、カバレッジ平均を上回る増
益が可能と分析しています。
【モルガンスタンレー証券】
リートセクターのレポートをリリース。同証券では、サブプライム後の調整は行き過ぎ
ていることから、割安になった銘柄を選択する好機到来とコメント。個別推奨順位
はジャパンエクセレント>日本レジデンシャル>日本リテールファンド>クリードオフィ
ス>ビ・ライフ>日本コマーシャル>プロスペクトレジデンシャル>ジャパンリアルエス
テイト>日本ビルファンドの順番。08年末のJ-REIT 指数を、基本ケースで2250
ポイント、強気ケースで2567ポイント、弱気ケースで2056ポイントと予想しています。
【JPモルガン証券】
日本株の底は、米国の最後の利下げに約10週間先行すると指摘。3月のFOMC
が最後の利下げになるなら、日本株の底打ちは今週、10月のFOMCが最後の利
下げになるなら、日本株の底打ちは8月後半と予想。QSSレポートが調査してい
る日経平均の年間高値・安値予想ともに前年を下回ったことから、2003年以降の
強気相場がいったん終わったとコメントしています。